2012年10月22日月曜日

下の廊下2012.10.17~18

先週、下の廊下を歩いてきました。9月にツイッターで行きたいということをつぶやいたのですが、見た人は手を挙げてください。ハイ、けっこうですよ。ありがとう。今回はそこで行こうと誘ってくれたのでこんなチャンスはないと思って行ってきたんです。

その1週間前にはクアトロでペンギン・カフェのギグも観てきたので、のんびり音楽でも聴きながら読んでください。


出発の3日前くらいから雨の予報も混じりつつ、どうしようかー?と悩み、前日まで粘ってみたところ、1日目の昼までは晴れ、2日目も曇りの予報だったので、雨は半日だけだということと、山小屋のおじさんに電話して聞いてみたところ、「みんな雨降ったら危ないっていうけど、滑るときは滑るから気にせずに来たらいいよ。雨もザーザー降りじゃないし。」ということで決行に至りました。

ところで下ノ廊下(旧日電歩道ともいいます)とは・・・黒部ダム建設のために日本電力(のちの関西電力)が黒部川の仙人谷~黒部ダム間の断崖絶壁にわずかな隙間をうがつような形で建設された歩道で、現在も関西電力が整備を行っています。
その整備とは通行可能な必要最小限にとどめられており、建設当時に比べてよくなったとはいえ、木材を数本渡しただけの桟道も多く、道幅は最狭部で80cmであり、数十メートル
上下する木の梯子などもあり、熟練した登山者でなければ容易に通行できません。
また、残雪がある程度消えてから整備を開始する関係から、一年の中で通行可能なのは残雪
が無くなる夏の終わりから秋にかけての1~2ヶ月のみなのです。

出発はアルペンルートの扇沢駅からトロリーバスに乗って黒部ダムから、到着は黒部峡谷トロッコ列車の欅平駅に到着後にトロッコで宇奈月温泉なので、車の回送をお願いします。早割やらネット割やら合わせて21000円でした。これがあるので、少なくても4人くらいで行くのが理想でしょう。
お金に余裕のある人は1人でも2人でも回送してくれるので大丈夫ですよ。

準備完了!どんなスリルが待ち受けてるのか、ワクワクしてます。
トロリーバス。9割9分の人たちは黒部ダム方面へ。我々は別出口へ。
黒部ダムを下から見ることができます。観光放水は二日前に終了。

水がものすごくきれいです。これは観光放水が終わってるから澄んでいるそうです。放水してたらすこし濁ってるようです。紅葉はあと1週間くらいでしょうか。
内蔵助出合までは普通のなんでもない登山道を進んでいく感じでしたよ。

徐々にそれっぽくなってきましたね。
桟道が続きます。左手に太い針金がアンカーで打ちつけてあり、すぐに掴めるようしておきます。

2つ目の写真、左に長いロープをくくってるのがありますが、これは崖から落ちた人を引き上げるためらしい。
これこそスノーブリッジ!
 
落石にも注意が必要です。

十字峡のつり橋。結構揺れるんです。一人ずつ、慎重にわたりましょう。
毎年立山の劔沢に滑りに行ってますが、その劔沢からの水が流れ込んでいます。
なかなか思うものがあります。

半月峡。撮影ポイントらしい。
道の右にワイヤーと木の欠片がぶら下がっているのが見えますか?昔はワイヤーと木でブランコみたいなのを何個も作ってわたってたらしいです・・・この道は削岩機とダイナマイトで無理から作ったものなのです。
このあたりから本格的に雨に打たれながらの歩行になりました。誰もいない山奥に突然現れた人工物・・・関西電力の黒四発電所です。この山の中に4階建ての建物が入っているらしいです。
トロッコももちろん通っています。
ここで作られた電気が関西のみなさんに使われてるわけですね。しかし、ここで作られた電気が100とすると、みなさんの家庭に着くころには20くらいになってるとか聞きました。電気はロスが多いそうです。その点、ガスは100→100なので経済的です。
ブログに書くと、ワクワクするポイントが多いように見えますが、意外に地味~な道も多くてたまにこういったアトラクションでテンションを上げて、元気を出してはまた単調な道になってテンション下がる、という感じです。
直線で阿曽原温泉小屋まで18km、GPSで測った距離はこの日は28kmでした。
仙人谷ダム。ダムの上を渡り、関電施設内へ入ります。


なんだか秘密結社の一員になったようです。施設内は迷路のようになっています。



山の中をトロッコが通っています。高熱隧道で暑いし、硫黄の臭いで頭痛くなります。

施設を脱出後、一山越えれば阿曽原温泉小屋に到着です。
ご飯はすごくおいしかったですよ~。この日は人が少なかったので天ぷらとか出ましたが、人が多いときはカレーらしいです。なので、平日に行った方が絶対ご飯はいいと思われます。
定員12人の部屋ですが、我々4人で貸切でした:)
土日は二人で一つの布団で寝ることもしばしばあるそうです。この時ばかりは平日休みの仕事でよかったよ。
 
えっと、お風呂はこんな感じですね。脱衣所はトンネルなんだけど、ここが異常に暑い!おそらく生まれて初めて傘をさして入浴しましたが、すっぽんぽんで傘さしてる自分って間抜けですよね・・・
お湯はいい感じでしたよ。もう少し小屋に近かったらいいんだけど。
 

小屋のご主人、佐々木さんとまみっくす。すごく味があって、優しくて、いいおじさんでした。
のんびーりしてるんですよ。しゃべるとこっちものんびりになります。

2日目は欅平を目指します。
大太鼓。ここも迫力あります。落差は90m位でしょうか。

志合谷のトンネル。150mらしいんですがヘッドランプがないと真っ暗で何も見えません。150mは軽くあると思います。はっきり言ってかなり不気味です。地面から手が出てきて足元引っ張られそうな感じがあります。こういうのが怖い人は行かない方が賢明です。
 



歩いていると欅平の駅らしきものが見え、放送の声も聞こえるのですが、歩けど歩けど駅にたどり着きません。これがなかなか精神的にやられます。


最後350mを一気に下って欅平駅に到着です。
総歩行距離43kmでした。
トロッコは窓なし席がスタンダードですが、疲れてたので500円ほど追加して、暖房つきのリラックス車両で熟睡。
宇奈月についてから、回送の車に若干トラブルあり、宇奈月ではゆっくりできませんでしたが、金太郎温泉ってとこに入り、きときと寿司を食べて、無事に帰宅できました。

ロングコースで達成感はかなりあります。みなさんお疲れさまでした!
靴、トレランのを使ってたんですが、ゴアテックスのフィルムが破れてるのか、雨だと水が染みるんですよ。買い換えないといけないのかな・・・まだ使えるし、これは晴れ用にしよう。

2012年10月13日土曜日

立山三山

雄山・浄土山・別山を「立山三山」と呼び、その周辺の山々と合わせて狭義の「立山連峰 」ということがある。ということです。

8月末に木曽駒に行ってから、足の具合も順調に回復しており、ここは一発ロングタイムのコースでも!ということで、しんどくなっても何とかなるであろう立山をチョイスしました。

1日目:室堂~雄山~大汝山~富士の折立~別山~劔御前小屋~雷鳥平~雷鳥荘(泊)

紅葉もぼちぼち始まってきてます。
 

一ノ越より室堂方面
数年前にも同じコースを逆回りで行ったのですが人数が多く、かなり時間がかかりましたが、今回は健脚者ばかり、少人数でいい感じで歩けたと思います。
黒部湖へ足投げ出し!
剱岳

雷鳥沢を下るのはなかなか膝にきました。
登りはもう大丈夫かなという感じですが、下りのショックがまだ少し不安が残る感じです。

雷鳥荘は今まで平日ばかり行ってたので、ガラガラしか体験してませんでしたが、ハイシーズンはこんなにすごいのかと驚嘆。
部屋のトラブルも少しありながらでしたが、温泉につかり、おいしいご飯を頂き、程よい疲れの中、微睡みました。

2日目:雷鳥荘~室堂~浄土山~一ノ越~室堂


台風の影響も考え、この日は少し短めのコースで。
タンボ平も魅力的だったんですが、帰りのロープウェイの金額の高さもネックとなり、諦めました。
結果的に下山直後に雨に降られたので、よい判断だったかなと思います。
うまく写ってませんが、朝日も一瞬きれいに出てました。

ミクリガ池



日本最古の山小屋だそうです
序盤は石畳というのか、まあ歩きやすい登山道です
途中からは岩場が続きます

国見谷?になるのかな

お疲れさまでした!みなさんいい笑顔でケガもなく帰ってこれました。